熱いパトスはプレゼンでも大事。”アリストテレスの「説得の3要素」

プレゼンテーション、セールストーク、授業など聴き手を”説得”したい場面は数多く存在します。

医療職で考えると患者さんへの説明や各科との交渉もその一つとして良いと思います。

そんな”説得”に必要な3大要素は古代からすでにアリストテレスによって提唱されています。古代から現在まで伝え聞かされている、ということは人間の社会生活において普遍的なものを指し示しているよに思います。

本記事ではアリストテレスの「説得の3要素」の紹介と現代のプレゼンについてどのように応用可能か独自の見解も含め考えます。

アリストテレス

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アリストテレスって??

古代ギリシアの哲学者。西洋最大の哲学者の一人といわれ、「万学の祖」と称される。「説得の3要素」については弁論術で記述されています。

アリストテレスは弁論術を

どんな場面でも、そのそれぞれについて可能な説得の方法を見つけ出す能力

としており、それに対して師匠にあたるプラトンは

弁論術とは、経験による慣れにずぎない

としている。

確かに、プレゼンにおいて”場慣れ”はとても重要な要素であり、僕個人の経験からもそれを実感しています。

特に日本屈指のエキスパートが集まる場でのプレゼンテーションは経験が物をいう、と思います。

テーマが絞られたプレゼンにて、聴衆の練度は緊張に直結します。ネームバリューがある人の前でのプレゼンを想像してもらえる良いと思う。その緊張を払拭するには”場数を踏む”といのが最短の方法とは思います。

しかしながら、アリストテレスはこれに加えて、

「説得の3要素」

を提唱しているわけです。

 

説得の3要素は以下の通りです。

  • エートス
  • パトス
  • ロゴス

いずれもギリシャ語です。以下にそれぞれを解説します。

 

エートス

これは聴衆が演者に抱く”信頼感”。つまりは聴衆が演者をどうみているか??といこと。

英語のethics(道徳、倫理)の語源。

 

パトス

演者本人による”感情的アピール”。ペートスと表記される場合もある。

Passion(情熱)の語源。

日本人なら大抵の人は一度は聞いたことがあると思われる言葉。”あついパトス”って聞いたことありませんか??カラオケで。

 

ロゴス

内容の”論理構成”のこと。対義語はミュトス。

いわゆる、しっかりしたエビデンスとデータが必要ということ。

 

3要素の何が一番大切??

自己啓発書の鉄板中の鉄板「7つの習慣」ではこうなっているそうです。

エートス > パトス > ロゴス

 

確かに社会で成功を得るためには、周囲の人々や顧客の信頼というのは必要不可欠だと思います。ここに関しては全く異論はございませんが、

こと、”人前でプレゼンをする”というこに関してはこの限りではないよう、に思います。

 

どういうことかというと、人前でプレゼンさせてもらえる、というのはある程度エートスがなりたっている状況が多い、ということです。

たとえば、学会では抄録を提出して採択されるという過程があります。

国際学会ではかなり狭き門なので、そこを通過しただけでも価値のある演題とみなされます。

(国内学会では質疑応答で修羅場になることが、たま~にありますが、、、、

また、講演の場合には、そのテーマにそったエキスパートの方をお呼びするので、その分野において信頼を勝ち取っている方、ということになります。

とういことで、前提条件として”エートス”の部分はある程度クリアです。

説得

では、残るは

パトス vs ロゴス = 情熱 vs 理論 となります。

圧倒的に”パトス”が大切だと思います。

 

どんだけ理論的に整然としていても、情熱がこめられていないと伝わらない、と思うのです。逆に、多少理論部分が雑でも、情熱ががっつり込められていれば伝わってくる。

自分の経験ですが、画像のコンペで優勝できたときは、

”とにかくこの撮像方法の良さを伝えるぞ”という情熱だけを持って臨みました。

実はその前の大会では3位だったのですが、情熱をもってプレゼンする重要性をしらなかったのですね。その二回で比べるとプレゼンが終わった時の感触が全然違いましたね。

 

では、”情熱”を伝えるためにはどうすか??

これは”ストーリー”で語ると良いそうです。

「TED 驚異のプレゼン」では、”ストーリーは聞き手の脳にアイデアを刻み込む”とされています。この著書で紹介されているのhが、ブリジストン大学にユーリー・ハッソン心理学准教授の実験です。

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ストーリーの語り手と聞き手の脳の状態はfunctional MRIで観察すると、脳は似たような、ときにはカップリングするような反応パターンを示した、とされています。

これを”脳と脳のカップリング”を定義しています。

つまり、個人的な自分のストーリーは聴き手にしっかり届く可能性が高い、ということです。情熱を込めて自分のストーリーを語るのが大切ということになりますね。

すべらない話なんかも同様の部類に入るのではないでしょうか?

プレゼンの場でこれを実践するのは難しそうですが、

聴き手と”脳を同期させるようなストーリー”を、

日々気をつけながら探していこうと思います。